派遣098日目国は10年でだめになる

朝3時に起きてしまった。昨日のこともあり、とりあえず英語の勉強をして過ごす。


配属先の大学へ行くと、学部長のMr.Nephasから声をかけられて話すことになった。


昨日の会議というか経緯についてMr.Nephasも知らなかったので相当驚いたとのこと(自分が一番驚いているに違いないが)。今までの仕事については評価しているので、これからもこの大学で頑張ってほしいと言われた。今回のMr.Nephasからの一言だけで、今後の活動への大きな励みになった。学生からも同じように評価されたい。


これといった仕事はなかったのでこの日はYさんと一緒に行動することになった。


以下ダイジェスト形式で

  • Casa da Cultura

Casa da Culturaは日本で言うと文化センター。21年度3次隊で隊員(職種は青少年活動)が配属になるのでそこの調査に同行させてもらった。


Casa da Culturaは海沿いに位置し、地域で行われるフェスタ(ダンスや音楽)なんかを企画しているところ。屋外劇場っぽいものもあった。


要請を出した責任者が車で子どもをはねてしまい現在不在とのことで、代わりに経理部門の人が対応してくれた。


話の内容としては隊員が来る時期と住居の件、最初のうちはコミュニケーションで苦労する(けど大目に見てね)的な話がYさんからあって、Casa da Cultura側からはダンスを担当する人が今いないみたいな話をしていた。


いつになく分かりやすいポルトガル語だった。普段使っていない自分でも6割くらいは理解できたように思う。


  • イタリアンレストラン

オールドタウンにあるイタリア人がオーナーの本格的なイタリア料理が食べれる店。中にはピザ用の窯まであった。
ラザニアとラビオリを注文。モザンビークでイタリア料理が食べれるとは思わなかった。


ホテルも併設されていて、中を見せてもらった。部屋よりかなり広いCasa de Banho(浴室兼トイレ)があった。
宿泊料金は高いけどネタにはなるはず。

  • オールドタウンを散策

このさびれたヨーロッパ建築の残る雰囲気はアフリカではかなり独特だと思う。イボ島に残っているヨーロッパの建築物より味があると思う。

  • スポーツバー556

このバーは大学から近く、またペンバ湾を一望できるのでお勧め。


Yさんが今後の要請についてMr.Nephasと話をする用事があったものの、Mr.Nephasが外出しているため、時間をつぶす必要があった(大学で待合室みたいなものはない)・


自分からは私立大学で裕福な学生(勝ち組モザン人)が通っているこの大学にボランティアを派遣する必要は特別ないことを伝えた。


PCやプロジェクタ等の機材についてはそろっており(電力供給のインフラ面での不安定さはあるが)ベイラに同じ学部を作るなど自力で人材を集められるだけの力がある。ここにボランティアを投入するよりは他の機関にボランティアを回した方が効果が高いと思われるので。



ここでした雑談の中でYさんが昔滞在していて、Mr.NephasやMr.Walterの出身国であるジンバブエの話になった。ジンバブエは白人と黒人が協調していて、インフラ面でも優れていたものの、現大統領ムカベの政策転換により白人が追い出され、白人の技術を失ったため、黒人たちだけではプランテーション等の運営がうまくいかず経済がぼろぼろになってしまった国。



インフレ率が半端ではない。


そのため、Mr.NephasやMr.Walterのような黒人の優秀な技術者もモザンビーク南アフリカなど国外に出ざるを得なくなった。


Yさんが言った「国は10年でだめになる」という言葉は重みがあった。


自分が海外に来た理由の一つにも日本以外で通用するスキルや度胸を身につけるといったことがある。


例えばMr.Nephasが海外に来てもやっていけるのは英語の能力と技術があるからだ。日本人は語学が出来ないのでいくら技術があっても海外では通用しにくい。モザンビークが派遣国でよかったと思う理由は公用語ポルトガル語だったからというのがある。アジアだとベトナムだったらベトナム語、タイだったらタイ語ラオスだったらラオス語(タイ語ラオス語は結構似ているらしいが。。)というように、1カ国1言語なので基本的にその国でしか通用しない。ポルトガル語をマスターしていれば経済発展の著しいBRICsの一カ国であるブラジルが見えてくる。またスペイン語ポルトガル語と近いので(動詞なんかはほとんど一緒)、マスターするのも他の言語に比べて早い。スペイン語ポルトガル語が出来れば、アメリカ以南のアメリカ大陸の国ではほとんどコミュニケーションが可能になる。事実、前任のIさんはコスタリカへ行った。


さらにこの配属先であれば英語を使用するので、まさに一石二鳥。世界を広げることができる。その第一歩として、まずここでの活動をしっかりしたものにしたい。



ここでの会話を含めてこの2日間Yさんと話せてよかった。自分の思っていることを話せるということがこんなにもいいことだとは思わなかった。ストレスをため込まないですむし、話すことで自分の考えを改めてまとめることもできる。そして、まだペンバにはきちんと話せる相手がいないということを認識できた。


和民とかわたみん家で繰り広げられるホワイトワーカー達の居酒屋トークを冷やかな視線で見ていたときもあるけど、こういう利点があるだけでも価値があるんだなと思う。


帰国したら和民に行きたい。