派遣157日目Santo Agostinho

朝、配属先の大学に着くなり、学長のMr.Raulから呼び出された。


クビかと思いきや、そうではなかった。


USBをポートに差しこんでも認識がされないとのこと。


前々日、彼のUSBを自分が預かっていたので、壊したと思われるとものすごくまずい。


一応自分のPCにも差し込んでみて、反応がなかった。彼の持っているUSBドライブははUSBオーディオプレーヤーで電池が必要。その電池の残量が少ないせいかと思い、電池を交換してみると反応するようになった。


学長に貸しを作った形になるので、休暇申請等、各種申請に生かされることを期待したい(貸しという概念が存在すればね)。



今日はSanto Agostinhoというキリスト教のイベントのため、授業はなかった。


配属先の大学の一番大きい教室でイベントが行われていた。「いた」と書いたのは参加しなかったので。キリスト教徒ではないので、参加するのに気がひけたのと、後期後半の授業準備をしたかったのがその理由。オフィスから賛美歌が聞こえたものの、具体的に何をやっていたかまでは把握していない。


午前中だけで帰ってよいと言われたものの、オフィスにいた方がいろいろとはかどるので午後もそのままいることにした。


オフィスの扉をしめ切っていたら、誰かがノックしてきた。誰かと思いきや卒業課題のスーパーバイザーを行っている学生であった。


基本的にオフィスの扉が閉まっているということは不在を意味するので、なぜノックしてきたのか尋ねてみた。


英語で話している声が聞こえたからと言ってきた。シャドーイングを行っていてその声が漏れていたらしい。かなり恥ずかしい。


とりあえず、何事もなかったかのように振舞ってみたものの結構動揺していた。


昔話「鶴の恩返し」で姿を見られてしまったときの鶴の気持ちはこのときのような気持なのだろう。


その後、それをフォローするかのように彼に対して厳しめに指導してしまったのは言うまでもない。