派遣445日目誕生日会

隣の家は誕生日会

壁一枚を隔てた隣の家で誕生日会が催される。夕方からその家の家族ではない子どもが集まり飾り付けなどを行っていた。隣の家に全くといっていいほど興味がないとはいえ、気にする/しない以前にけたたましい声ではしゃいでいるので強制的に情報が入ってくる。


誕生日に限らず、そこそこ豊かなモザンビーク人の休日の過ごし方はホームパーティが主流。中流以上の人間が集まるこの教員用住宅では土日は誰かしらの家でホームパーティが行われている。家族意識の高さだけでなく娯楽施設や飲食店が少ないということが影響していると思う。


パーティーが開始された後、家の外を覗いてみると外に出していた自分の家の椅子が勝手に使われていた。何の断りもなく、他人のものを使う/持っていく人を泥棒というのであれば、隣の家族は泥棒家族ということなる。これから彼らのことは泥棒家族と呼ぶことにしよう。こういうのをささやかな抵抗というのか。



余談として、誕生日会というのは、残酷なイベントである。どれだけ祝ってくれる人がいるのかということをまざまざと教えてくれるから。クリスマスも誕生日と同様にどれだけ幸せなのかを測られているような気がするので好きなイベントではない。他の日に比べてクリスマスの日に自殺する人が多いのもそういう事情があるのではないかと思う。