派遣091日目ペンバ〜キサンガ〜イボ島
今日から3泊4日の予定でイボ島へ旅行。
JICA用語で仕事以外の用事で行く国内の旅行を私事目的任国内旅行という。
渡航制限措置が取られている箇所以外であれば基本的にどこでも行くことができる。ただし、緊急時のために在外事務所に日程や連絡先を訪問先を事前に連絡しておく必要がある。
在外事務所ごとにその対応は異なっていて、モザンビーク事務所だと
- 州内で電話が通じるところ移動 => 連絡の必要なし
- 州内で電話が通じないところへ移動 => SMSで調整員に連絡
- 州外へ移動 => SMSで調整員に連絡
となっている(配属先の業務がある日はまた対応が異なる。ここでは省略)
イボ島はペンバと同じくカボデルガド州にあるので連絡の必要なし。
電話についてはセスナが飛ぶくらいだから、おそらく通じるだろう、
という見切り発車状態。
4:30
朝5時半に今回の旅の同行者Ismaelは迎えにくると言っていたものの、4時半にして電話が来る。
幸い、4時に起きていたので特に問題はなし。ハイエース型の1BOXカーの助手席に乗せてもらった。
5:00
Ismaelがオールドシティ近くの集落まで車を飛ばす。誰かを呼んでいたみたいだったものの、特に反応がない。
日の出の時間で海と空と雲のグラデーションが美しかった。
5:30
ガソリンスタンドへ。
ここでIsmaelに2000MT(約8000円)を渡す。
ガソリン代なのかその他の経費まで含んでいるのかはよく分からない。
6:00
ペンバ空港を過ぎると集落もまばらになり、This is Africaといった景色が広がる。
ペンバって都会なんだなって感じた。
7:00
舗装された道路から、未舗装の道路に切り替わる。
7:15
Ismaelがヒッチハイクしていたモザンビーク人と何やら交渉。
150MTだの200MTだのという話をしていたと思ったら、交渉していたモザンビーク人が車に乗ってきた。
あらためて車内をみると、ペンバで同様な交渉をして乗ってきたと思われるモザンビーク人がいた。最初聞いていた人数より同行者が多いなと思っていた謎がここで解けた。
8:00
途中のバナナとキャッサバが売っている(しか売っていない)集落で停車。
同乗者はキャッサバをビニール袋いっぱいになるくらいまで買っていた。
ここに来るまでの間、外にいる子どもはわれわれに手を振っていた。道路といっても、交通量は0に等しいし、娯楽もないので(電気もないので)車が来るだけでテンションが上がるのかもしれない。
9:00
キサンガ市到着。
市といっても相当しょぼい。学校と病院を除けば他に何もないといった感じ。電気はあるみたい。
9:15
車から下車。
道路がここで終わっており、ここから船のあるところまで歩いていく必要があった。
ぬかるんでいるので靴を脱ぐように言われる。裸足で歩いて正解だったもののぬかるみから出た後、砂地を歩いたので足が痛かった。。
9:20
船の待ち場所に行くと他にも人が待っていた。Ismaelによると潮が満ちて船が出れるようになるまでここで待つ必要があるとのこと。
白人もいる。車に張ってあったロゴをみると援助団体関係のスペイン人らしい。
日差しが強いので木陰で待つ。待っている間寝ていたら、Ismaelの弟に寝るなと言われた。
12:00
潮が満ちてきたらしく船まで移動。船といっても木でできたボートにYAMAHA製のモーターをつけたもの。
ズボンの裾をまくって水の中を移動し、船の上にあがる。ビーチサンダルを持ってこなかったことを後悔。
先ほど見かけたスペイン人はいわゆるモーターボートに乗っていた。
13:00
ようやく出発。小さい船に30人くらいは乗ったので窮屈。
窮屈だったものの、船のヘリではなく、中の方に座って正解だった。
浅い船なので、水しぶきが結構入ってくる。ヘリに座った乗客は結構濡れていて、ビニールカバーを途中船頭から渡されていた。荷物にも容赦なくかかる。別のところに置いていたiPodを入れていたバックパックが濡れそうで怖かった。
iPodなんかを持ってきた自分をのろった。
14:00
イボ島が見えてくる。海岸沿いにヨーロッパ風の建物が立っていたので一発で分かった。
水しぶきは相変わらずだったものの、写真をとりまくる。
船頭が乗客から運賃を徴収。払おうとしたら、Ismaelが代わりに払ってくれた。100MT(約400円)紙幣を渡していたので一人50MT(約200円)が運賃。
14:10
島着。当然裸足で降りる。来た時以上に水が深いので濡れまくる。
このとき、バナナとパンを船に置き忘れるものの気付かない。
島についた印象はヨーロッパだと言われてもおかしくないような雰囲気。
携帯電話会社mcelのアンテナがあったので携帯は一応通じる。
歩いて10分ぐらいのところにある宿泊先であるIsmaelの実家に向かう。
14:30
Ismael家到着。彼はイボ島出身で、その後父親の仕事の関係でペンバに越してきたとのこと。
家は空き家でしばらく使っていない雰囲気が出ていた。電気なし、水道なし、トイレは手流し。おそらくこれがイボ島住民の標準的な家にちがいない。
15:00
昼食。見知らぬ少年がIsmael家まで食事を運んできてくれた。
メニューは見知らぬ魚が入ったカレーとライス。首都マプトのAnabela家でホームステイしていたときを思い出す。朝からそんなに食べていなかったので結構食べてしまった。
15:30
Ismaelと一緒に島をPassear(歩き回る)。刑務所跡、要塞跡などを見る。
明日からフェスタがあるので観光客がいるかと思ったものの、何人か白人を路上でみたぐらい。
要塞跡の中に入ると土産物らしきものが一応売っていた。売り子は寝ていた。やる気がない。作りが雑といったのが第一印象。
16:00
運動場でサッカーの試合をやっているとのことなので見に行く。
結構人がいた。この島民全員来ているのではないかというぐらい。娯楽に乏しい島なのだなと感じる。
サッカーは裸足でやっている選手がいて、普通にボールを蹴っていたのでおどろいた。
17:30
引き分けになりPK戦。5-4でこの島のチームが勝ったらしく大盛り上がり。
18:00
バーでコーラを飲みに行く。
適当な店でコーラを買って宿泊先で飲みたかったものの適当な店がないのでバーまで行くことになった。
バーはこの島で例外的に電気が通っているところで、多くの子どもがバーにあるテレビを柵の外から見ていた。
子どもの一人を近くまで呼び、髪の毛を触ったり、写真をみせたり、撮ったりして戯れる。自分のかけているメガネをかけさせて写真は少し面白かった。他のときにも実践できそう。
19:00
Ismael家に戻り夕食。電気がないのでランプの明かりの中で食事。何を食べているのかよく分からない。
19:30
海岸付近にあるディスコに行く。音楽は鳴り響いているもののそんなに人がいない。
自分はビールを買って飲んだものの、Ismaelは酒が飲めないらしく、地元の友人と歓談するのを目的にここに来たっぽい。
20:00
Ismaelと別行動で椅子に座っていると見知らぬ少年が英語で話しかけてくる。
こんな少年ですら英語ができるのか!!名前はAndreiといい、この島で話されている現地語Mawniを教えてくれた。
20:30
先に宿泊先に帰る。そして就寝。
長い一日だった。