派遣240日目ODAについて質問をする


昨日に引き続き、学生の卒業論文を読む。昨日に引き続き、気分が乗らない。


イニャンバネ州マシンガ郡に学校建設で赴任しているD社のYさんから電話で調子の悪いPCについて相談を受ける。これに対する回答として、新しいのを買った方がいいですよという、エンジニアとして限りなく負けに近いアドバイスをする。普通の人よりは確かにPCに関しては詳しいつもりだけど、実物を目の前にしていろいろと試行錯誤をしないと分からない。


ついでにYさんに先日モザンビーク政府と日本政府の間で合意がなされた中学校建設について尋ねてみた。このプロジェクトは日本政府がマプト州とガザ州に中学校を4校建設して、合わせて教育機材の供与も行うというもの。金額は10億円余り。


1校あたり2億5千万円かかるというのがまずよくわからなかった。そんなに予算のかかるものなのかと。自宅近くの小学校を見る限り、レンガを積み立てて出来たガラス窓すらない小学校をみると、もっと安価な校舎をたくさん建てた方がよいのではないかと思った。



Yさんによると具体的な数値は分からないけれども、日本品質で建てるとそれくらいかかるのではないかということ。日本の会社が橋や道路、建物をつくる場合、現地の会社が行うよりもよい仕事をしなければならない。仮に日本がつくった建造物が崩落した場合、日本の技術力や評判に傷がついてしまう。モザンビークの場合、大使館関係者とJICA関係者ぐらいしか日本人がいないのでピンとこないけど、日本人や日本法人が比較的多い東南アジアでは結構シビアにならざるをえないらしい。実際、2年前ベトナムでは日本のODAで建設した橋が落ちる事故があり、現地の日本の会社に影響があったとのこと。



モザンビークにいる日本人土木関係の人が皆口をそろえていうのは資材確保の大変さ。そこらへんの資材でも完成させることができるかもしれないけど、品質重視のため数百kmさきのところからわざわざ資材を購入して運んできたりする。場合によっては隣国の南アフリカ共和国から輸入することもあるらしい。


そんなわけで、お高くついてしまうと話してくれた。実際、Yさんが現在携わっている学校建設も七億円ほどのプロジェクトになる。


しかしながら、もっと効果的に援助できる方法があると思うので、いまいち釈然としない。援助額よりも費用対効果だ。重要なのは。