派遣376日目3弦ベース


同任地のK君から音楽イベントに誘われたので見学しに行くことにした。久々に朝から長距離を歩いたので汗ダラダラになる。


会場ではすでに多くのギャラリーが集まっていた。音楽だけでなく、ダンスや寸劇をやるグループもあった。K君が言うにはカボデルガド州内のコンテストで今回勝ち上がると今年7月終わりにマニカ州シモイオで行われる全国大会に進める。屋根付きの仮設小屋に審査員らしきゲストが座っていた。


K君の所属するバンドは9時ぐらいに出番と聞いていたけれども、にわか雨が降ったりしてなかなかプログラムが進まない。そして、K君達に機材を貸してくれるグループが貸すのを渋ったらしく、別のところから機材を持ってくるために途中で抜け出していた。自分も現地語(マクア語)での寸劇とかは見てても退屈なので近くのバーに退散してビールを飲んだ。


結局、K君達がステージに立てたのは12時過ぎ。そこからPAの調整やチューニングをしていた。驚いたのはアンプのつなぎ方。日本ではどんなに貧乏なインディーズや高校生のバンドでも一つの電子楽器にアンプは一つつなぐ。しかし、2つのエレキギターと1つのエレキベースを1つのアンプにつないでいた。その1つのアンプもすごいボロボロ。スピーカー部分をガムテープで補強していたくらい。ありえねぇと思うと同時にこういうやり方があるんだなと妙に感心してしまった。


さらにすごいと思ったのはK君の演奏技術。パフォーマンス終了後、彼が使用したベースを見せてもらうと、一番上の弦がなかった。残りの弦も全て切れていて、針金で無理やりくくりつけていた。そんな状態の楽器でも難なく演奏出来ていたのはさすが元プロとしかいいようがない。


家に帰ったら、停電が待っていた。うす暗い部屋の中でダウンロードしたマンガ、甲斐谷忍Liar Game」を読んで過ごした。画は全然うまくないけれども、ストーリーで見せてくれる。密輸ゲームや感染ゲームといったマンガ独自のゲームを考えるだけでなく、そこで繰り広げられる駆け引きや心理戦なんかどうやって思いつくのだろうか。月並みな言葉だけど作者は発想力がある人なんだと思う。
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余談として、原作を読むと、テレビドラマ版で神崎直役が戸田恵梨香、秋山深一役が松田翔太というのは違和感がある。戸田恵梨香だと神崎直のバカ正直っぽさが出ていないし、松田翔太は目が細いだけでクールな感じが出ていない。ていうか松田翔太ってそもそもカッコいい分類に入るの?
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