派遣393日目新学部長

朝、学長を交えて情報学部内で会議が行われた。今日の一番の議題は新情報学部長について。


Ms.Aliceが今まで学部長としてやってきたけれども、今年からスタッフとして加わったため慣れないことが多く、彼女の方から交替を申し出ていた。実際に夕方以降も仕事を続けるなど若干ハードワーク気味であった(とはいえ、日本の一般的なシステムエンジニアプログラマほどではない)。


新学部長はValerioになった。Mrをつけていないのは彼が去年まで配属先の学生だったから。しかし、去年の卒業生の中では卒論の成績はトップだったし、
チューターとして実習や講義を行っていた。何よりも去年からスタッフに加わった学長や自分などよりも配属先のシステムやその変遷を良く知っている。


学長からは皆でValerioをサポートするようにという言葉があった。


議題はPBLについて。PBLは情報学部にはそぐわないという意見について話合うことになった。PBLは平たく言えば、学生同士のディスカッション。しかしながら、ディスカッションでプログラミング、ネットワークデザイン、データベースデザインが出来るようになるのであれば苦労はない。この大学のメリットはコンピューターで実習出来る環境があることなので、これを生かさない手はない。あと問題なのは評価。ディスカッションをするためにクラスを少人数に分ける必要がある。ディスカッションには議論の方向修正および評価のためにチューターを付けるのだけれども、一人で全部のグループを見ることは出来ない。学年によっては6クラスぐらいに分ける必要がある。各チューターの評価の仕方が違うので、学生にとって不公平になる。実際に去年持った科目は5グループあり、一人のチューターが相対的に高い評価を受け持ちのグループに付けていた。


PBL否定論を唱えているのは自分だけでないらしく、教頭(Pedagogic Director)からも他のキャンパスでPBLを廃止する動きがあると伝えられた。


この日は皆各自の意見をいうだけで終わった。上手く行けば、PBLを廃止に出来るかもしれない。



余談として、配属先のモザンビーク人の教員はValerioに限らずほぼ全てこの大学の卒業生。学生たちの主な就職先の1つになっている。