派遣前訓練63日目特別行事


今日は特別行事。皇太子殿下に接見する日。


ということで、JOCVは朝の集いはなく、6時にNTC(二本松訓練所)を出発した。朝食はバスの中でとることに。


シニア海外ボランティアの訓練生は朝の集いはあるものの、語学や講座はなく身辺整理の時間として1日割り当てられている。


JOCV、シニアともに最終テストの結果が悪いと、この日に荷物をまとめて訓練所を退所することになる。実際にアラビア語ラオ語のクラスのシニアの方が退所されたらしい。



訓練所から出た解放感と最終テストが終わった解放感からか、バスの中は騒がしかった。そういう自分も隣に座ったガーナ派遣のYさんと東京に着くまでずっと話していた。


東京は雪がなく、普通に春の気候。花粉症の人によると花粉がすでに飛んでいるとのこと。


赤坂御所に向かう前に時間が設けられている。日本青年館というホテルで昼食と正装に着替える用事を済ませる。


二本松訓練所の訓練生が着いてから1時間後に駒ヶ根訓練所(KTC)の訓練生が到着。職種がPCインスラクター、コンピュータ技術の訓練生と銀座で行われた技術補完研修以来の再会。


さすがにテンションが上がる。他にも村落開発普及員や日本語教師等の技術補完研修が一緒だった職種の訓練生は再会を楽しんでいた。



短い再会の後、赤坂御所へ。



今まで車で通ったところはあるものの、門と認識していなかったところからバスが入っていく。園内の敷地にバスが止まったあと、接見が行われる間へ移動した。


間といっても、結構殺風景なところだった。平屋で天井が高く、床以外には何もないところだった。これといった装飾がない。訓練所のオリエンテーションで行った通り、訓練生は国別に並んで、宮内省の職員の方の説明を聞く。


少し待ち時間があった後。青年海外協力隊事務局のO局長が到着。


そして、皇太子殿下到着。もちろん車で。


実際に拝見する殿下(実際に会ったのでもう呼び捨てには出来ない)は小柄な方であった。ただ、肩幅がいいと思った。後で、侍従経由で他の訓練生から聞いた話によると、毎日ジョギング等のトレーニングをされてるとのこと。


国別にそれぞれを話をされたので、モザンビークは最後ということもあり結構時間があった。殿下と話していない間は侍従の方が訓練生の話相手となってくれる。また話している間、ドリンクとお菓子のサービスがある。ドリンクは飲み終わっても、グラスを置くところがないのでそのまま持たざるを得なかった。これも後で、シニア海外ボランティアの訓練生の方の話によると、両手で握手を求めないようにするための措置とのこと。確かに殿下が腱鞘炎にでもなったら大変である。


国別に訓練生と話をしている中で、ボツワナのOさんが周囲の笑いを誘っていた。OさんはNTCの訓練生の中でもユニークなキャラクター。何を話したのか遠くて分からないけれども、かなり気になる。



とうとう最後にモザンビークの訓練生との会話が始まった。自分は国別リーダーだったので一番最初に話しかけられた。何をしにいくのかと今までどんな仕事をしてきたのかについて尋ねられたので手短にお答えした。


話している最中に思ったのは以下のこと。

  • 殿下は自分の目を見て離さないので、自然と話は殿下のペースになった
  • 話し方がゆっくりで丁寧なので上品さとおだやかさがにじみ出ていらっしゃった

面白いこと言おうというくだらない自分の野心は即座に打ち消された。


その後、女性訓練生のIさんとTさんとお話をされて接見はすべて終了。


短かった。


後、このとき気になったのは、侍従で若い人がいなかったこと。皆外見から判断すると50代から60代の方だった。


侍従は殿下のお世話をするかたで常に側にいることになる。殿下にとって青年海外協力隊のような若い人と話し合う機会はそれほどないと思われるので、殿下も楽しみにしていらっしゃるのではないかということを帰りのバスで他の隊員と話し合った。年に4回の接見というのが多いのか少ないのかは分からないが。。


二本松訓練所に20時頃帰ったあと、岳温泉にある恵比須屋に飲みに行く。集まったのはNTCの主要メンバー(と自分が勝手に名付けているメンツ)。


もちろん話のネタは今日の感想。バスに乗りっぱなしで皆疲れていたけれども、いつになく楽しい飲み会であった。